英国在住。海外生活の光と影(笑)。めざせシンプル&スローライフ。自家製酵母パン。
by vida_lenta
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カテゴリ:本( 3 )

読後感想:宮本輝「水のかたち」

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宮本輝さんはドラマにもなってた(古!)「青が散る」以来のファン。だいたい決まった作家の本しか読まないのですが、前回帰国した時に本屋で目にしたので買ってみました。仕事も忙しくなかなか進まず、読み終わるのに数ヶ月かかってしまった。

閉店する喫茶店からもらった骨董品をめぐる人間模様。この方の作品は、人の心の深いところまで踏み込んだ作品が多く、また言ってしまえば古風でもあり、今回の主人公も50代。ドラマの展開と、随所に現れる考えさせられる言葉の数々。人生何が起こるかわからないものだなと。そして本当にラッキーな人というのはいるのだなと(小説だけど)。主人公の女性も、その周りの女性もとても魅力的です。最後は正直、あれ?という感じでしたが、読者に考えさせるにしているのかなとも。私にとっては、ストーリーの展開よりも、登場人物の人生が様々に絡み合う様が興味深かったです。主人公が譲り受けることになった喫茶店の名前がなんと「グールド」。村上さんの本もそうですが、時々クラシック音楽のことが出てくるとやっぱり嬉しくなります。

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by vida_lenta | 2016-01-24 21:13 | | Comments(0)

読後感想:「55歳からのハローライフ」

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ここのところ仕事が忙しかったり頭痛だったりで、なかなか本が読めなくて放置してたけど、今日読み終わった。これまたブックオフで1/3の値段で購入。日本でドラマになってたらしいので去年買っていた。

5つの短編集。55歳からどう生きるか、「再出発」の物語。年齢が近いこともあってかなり共感。すべての話ではないが、社会問題を取り上げてるところが彼らしい。印象に残ったのが2つ目の「空を飛ぶ夢をもう一度」。久しぶりに再会した、ホームレスになった病気の幼馴染を母親のところに連れて行くという話。途中で会った人たちの言葉や、話を聞いた奥さんの言葉に感動。他の話は、題材は良いけど最後が「?」というものもあったし、さすがに、村上春樹さんの本の直後に読むと(失礼ながら)どんな文章もなんだか普通に思えてしまう。それにしても本当に人生いろいろ。何が起こるかわからない。私も、自分のいろいろと重ね合わせてしまう。

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by vida_lenta | 2015-10-31 22:15 | | Comments(0)

読後感想:「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」

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ここのところ時間ができて本を読んでいるので、カテゴリに「本」を追加してみた。こんな余裕のある日々が続けばよいなと思う。

今年の一時帰国でブックオフで半額で購入。前回読んでた「1Q84」がなかなか進まず読み終わるのに1年以上かかったのに、これは3日で終了。読みやすかった。一応、私も言葉を仕事にしてるので、いつも本を読むときはストーリーよりも言葉そのものが気になってしまう(まさに、木を見て森を見ず、である。汗)。この本は両方楽しめた。自己完結で問いになってなかったり、相手の言ったことを繰り返す会話のせりふとか、独特の比喩(「軒下の凍った雪のように積みあがっていた」有給休暇とかw)。この人の生み出す言葉にはいつもはっとさせられる。

雰囲気は「ノルウェーの森」に近い感じ。リストの「巡礼の年」(このベルマンのCD持ってる!)とか、最近Korvapuusti作ってからずっと考えてたフィンランドとか出てきて、まるでデジャヴ。しかし、主人公は孤独って言っても過去も今も恋人がいたり、フィンランド郊外へのレンタカーでの旅など、現実じゃあちょっと、と思うところ、つっこみどころ満載w。それはいいとして、湖畔のサマーハウスでの再会のシーンとか、最後の章もすごく素敵(これも村上さんらしい)。私は、音楽を聴くときもそうだけど、小説を読むときは、自分のことを重ね合わせてすごく感情的になってしまう。巡礼の年やフィンランドが登場することもあって、引き込まれる話だった。ここ数日、そのベルマンのCDを聴いてみたり、すっかりその世界に。最後は未完結だけど、主人公は今の恋人によって新しい道を歩み始めたんだろう。しかし、夜中に電話かかってきて、「君のことが本当に好きだし、心から君をほしいと思っている」なんて、言われてみたいもんだな(そこかい、って(^-^;)。

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by vida_lenta | 2015-10-18 20:13 | | Comments(0)